イ ギ リ ス 在 住 夫 婦 の 記 録

イ ギ リ ス 片 田 舎 に 駐 在 中 の 夫 婦 の ブ ロ グ

【イギリス】コロナによる外出制限とテレビ番組のコロナ対応 ~イギリス生活者の日常紹介~

今週月曜日に首相ボリスジョンソンのアナウンスにより外出制限が課せられたイギリス。外出禁止ではなく制限と私が表現するのは、1日1回の外での運動と必需品の買い物を目的とした外出は許可されているから。一方で2人以上で集まることや同居家族以外の人との面会は禁止。警察が罰金を取ることもできることになりました。さらに、Social distanceとして、買い物や運動中は人との距離を2m以上開けることが指示されています。

 

この指令を受けてスーパーの買い物客は明らかに減っていますが、Social distanceは徹底できていないのが実情。買い物中、欲しい食材のところに他の人が居たらそこから離れるまで待つという対応を取っている人も居ますが、その間に私の目の前に来て食材を物色するイギリス人も居たりで、おい!って感じです…

中学生くらいの少年たちが2人以上で外でたむろしているのも目撃しましたし、政府指示に従えない輩は存在しています。

 

対応を徹底しているのがイギリスのテレビ番組

日本でいうNHK的立ち位置のBBCでは、キャスター同士が2m離れて座っています。

普段はソファの真ん中に揃って座っていた二人、今はこの様子です。

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BBC Breakfastのワンシーン

また、いつもならコーナー毎にスポーツ担当や経済担当など担当記者が出てくるのですが、今はスタジオにこれ以上2mの距離を取るスペースが無いということで、BBC内のデスクや別場所から中継でつなぐという徹底ぶりです。

 

別のエンタメ系番組では、家族が感染したため14日間の自主隔離中という司会者がビデオ会議で番組参加したりと、かなり柔軟なイギリスの対応ぶりが見て取れます。

インタビューを受ける一般人からテレビキャスター、政治家までもが在宅からビデオ会議をつなぐ状況。面白いのは、色んな人のインテリアや私生活が垣間見れること。

とってもキレイな壁紙の室内が背景に見れたり、煩雑に積まれた書籍が見えたり、犬や猫などペットが乱入したり…普段とは違う状況下でも皆言われた通り家にこもってできるだけ日常を送ろうとしていて、それはやっぱり柔軟性の賜物なんでしょうか。

在宅でも問題なくできるよな~と特に感じたのは天気予報。ITVでは、天気図の左上に集合写真で後付けされた写真のようにお天気のお兄さんが登場。リモートでお天気を解説していました。視聴者からすれば天気図がちゃんと見れれば問題ないので、天気予報のリモート対応は良い考えだなと思いました。

そして、食材が手に入りにくくなった今でも頑張って放送を続けているのが毎週土曜日朝10時からBBC 1で放送の料理番組Saturday Kitchen Live。こちらもスタジオメンバーは2mの距離を取り、ワイン担当1名と、ゲスト1名が家からビデオ参戦です。

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Saturday Kitchen Liveのワンシーン

テーブルの奥、モニターに2名映っているのが判りますか?スタジオに居る3人は料理を実際に作る司会のMatt Tebbuttとゲストシェフのお2人。出来上がった料理に合わせたワインをモニター内右側に映っているワイン担当者が紹介するんですが、リモートな為カメラの向こう側で紹介ワインを飲んでいます笑 同じワインがスタジオでも用意されていました。一番謎なのは、ゲストの立ち場笑。せっかくゲスト出演したのに出来上がった美味しい料理を食べられる訳でもなく美味しいワインを飲める訳でもなく、美味しそうだ~と言うしかない笑 不思議な状況ですが、料理の合間にゲストに質問したり宣伝したりという本来の趣旨は維持されていました。

このご時世を反映して、どこの家庭の棚にも保存されている缶詰や保存食を使った料理の紹介もありました。今はその缶詰や保存食が手に入らないんですけどね…

 

 

日本のニュースなんかをネットで見ると小池都知事が自粛と言っているのに構わず浅草寺に繰り出す人々や不安がってスーパーに殺到する人々。本当にオーバーシュートするんじゃないかと不安になります。自分は大丈夫、自分一人くらい自粛をしなくたって何も変わらないなんて思わずに、一人一人ができることを考えて行動してもらいたいものです。

 

Shikka