イ ギ リ ス 在 住 夫 婦 の 記 録

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イギリスで旬の食材を楽しむ#2【ルバーブ】

イギリスに来て4年目になりました。

ずーっと気になっていながらも、時季を逃し続けていたピンク色の可愛い食材がありました。

それは『ルバーブ』

特にForced Rhubarbと呼ばれる農法のルバーブで、初物の出荷は1月中下旬頃から。

今年はロックダウンでずっと家にいたことでテレビを観る時間が増え、その結果普段なら見ないであろう朝の情報番組の料理コーナーで、ルバーブが旬ですよ~とシェフが教えてくれました。

 

ルバーブとは

ルバーブは英語でRhubarb。

1877年、イングランド北部 West Yorkshireの「ルバーブ三角」と呼ばれる小さなエリアでこのForced Rhubarbが生産され始めました。

イングランド北部は鉱業が盛んだったエリア。

Forced Rhubarb作りに必要な熱源を地元の鉱山で取れた安価な石炭を使って確保できるという良い循環があったようです。

Forced Rhubarbというのは、ある程度育ったルバーブの茎を暗い部屋に入れ、そこに1本のロウソクを灯して一気に成長させる手法。

温かい部屋に入れられたルバーブが、明かりを求めてぐんぐん成長する性質を利用した製法で、この製法では柔らかいルバーブが育つ上、光合成が減ることで苦みを減少できるのだそうです。

また、熱源を使っての製法になるため寒い時季でも生産可能。

その為、イギリスで新鮮なフルーツや野菜が作れない冬の時季に生産・出荷でき、農家にとっては作物の出荷が可能な期間を延ばすメリットがあったようです。

参考サイト→

A chef's guide to Yorkshire forced rhubarb | New Covent Garden Market

英語のサイトですが、ルバーブ生産の様子を写真で見ることができます。

ルバーブはフキやセロリのような見た目の植物で、ピンク、赤、緑色のものがあります。やはりピンクや赤色のルバーブが一番ルバーブらしさを楽しめる、目にも綺麗な植物です。

綺麗な色合いの茎の部分をジャム、コンポートやシロップにして食べますが、葉っぱの部分は食べることはできません。

ここ数年では、お酒のジンの香りづけとしても人気が出て、ピンク色が可愛いピンクジンという苦みを抑えたジンのボタニカルとしても良くみかけるようになりました。

ルバーブはどこで買える?

ここでは、イギリス国内での購入可能な場所とオススメのサイトを紹介します。

ルバーブは限られた季節だけ変える食材なので、その時季が近づいたらぜひアンテナを張っておくことをお勧めします。

ルバーブは時季になると一般的なスーパーでも陳列されます。

我が家が日常使いしているスーパーSainsbury’sでも販売されています(2021年2月現在)

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Sainsbury'sオンラインショップより

1袋400gで£3.50。

野菜コーナーの上の方の棚に並んでいたりして、見つけにくいこともあります。

時季になったらよーく探してみてくださいね。

スーパーのルバーブでも赤い色合いをが楽しめますが、私がテレビで見たルバーブはもっと色濃くてキラキラしていました。

そんな理想のルバーブを求めて、今年私はオンラインで生産地ヨークシャーからお取り寄せ(?)してみることにしました。

私が利用したのはMyDelifresh。

ルバーブ専門ではありませんが、他にも珍しい野菜を取り扱っていたのでせっかくならいつもと違うお野菜を試したくてこちらで購入してみることに。

今は続くロックダウンで「食べること」位しか楽しみがないのでね…

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MyDelifreshより

MyDelifresh購入ページ→

Rhubarb, Yorkshire Forced New Season x 500g – MyDelifresh Ltd

500g入りで£3.15とスーパーよりお安く、そしてこの綺麗な色合い!!

迷わずポチリ。2パック購入しました。

届いたのがこちら↓

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袋に入っているので判りにくいですが、中央に見えるのがルバーブ。サイトの写真の通り、キレイなピンク色です!裏切りません。

他に紫色がキレイなラディッキオや、お鍋用に白菜も購入。

バター、クロテッドクリームといった乳製品もありますし、右奥に写っている業務用サイズの製菓材料(オーブンシート、型用オイル、粉糖など)も販売されています。

MyDelifreshは、最低購入金額が£30と設定されているのですが、スーパーでのお買い物感覚で利用できるので、最低購入はあっという間に到達できました。

オンラインでオーダー後、通常配送で4日で到着。

新型コロナの対策で対面での受け渡しは無く、配送員さんが到着後、アパートのロビーに荷物を置いておいてくれます。配送員さんが居なくなったあと、私が下まで取りに行く、といった、今のイギリスでは至ってあたりまえになったソーシャルディスタンスを保っての配達方法です。

届いた荷物は温度に敏感なバターの溶けもなく、しっかり温度管理されて配送されたことが見て取れ、安心でした。

綺麗なルバーブをぜひ試したい方、MyDelifreshはおすすめです。

ルバーブの食べ方、焼き菓子など紹介

ルバーブはセロリのような見た目の通り、筋のある細長い野菜です。

味わいはしっかりした酸味があるため、砂糖と合わせてジャムやコンポート、シロップにして食べられることが多いです。

また、焼き菓子のトッピングや具材として使うと、甘みと酸味とのバランスでとっても美味しいお菓子ができます。

今回は、そんなルバーブを購入するにあたり、絶対これを作りたい!というものがありました。それはルバーブの色合いと形を活かしたルバーブのタルトです。

ルバーブのフランジパンタルト

このタルトをキレイに作るには、まずルバーブの表面がキレイである事とその色合い、そして整ったサイズ・太さが必要でした。

綺麗なルバーブを入手できたら、ぜひ作ってみてはいかがでしょうか!?

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宝石のようなタルト

アーモンドのフランジパンを敷き詰めたタルトの上に、ルバーブを花とも格子ともいえる模様に並べたタルト。写真は焼く前の状態です。

ルバーブをカットする際に、60度の角度に統一して切ることがキレイな模様を作るポイント。並べ方のパターンを理解すれば以外と簡単でシンプルなタルトです。

使用するルバーブの量は約400gです。

利用したレシピはこちら⇒

Rhubarb Frangipane Tart by thida.bevington | Quick & Easy Recipe | The Feedfeed

作っている様子はYoutubeに投稿していますので、ぜひご覧ください↓

Shikkaイギリス暮らし~初物ルバーブを楽しむ

ルバーブコンポートのケーキ

残りのルバーブや、先に紹介したタルトの模様を作る際に出てしまった端切れのルバーブを無駄にしないよう、コンポートも作りました。

3、4cmにざくざく切ったルバーブに、ルバーブ重量の1/4量程度の砂糖を入れたら、形が残る位に柔らかくなるまで煮るだけ。風味にオレンジ等柑橘の皮を入れたり、エルダーフラワーのコーディアルを入れてみても美味しいです。

出来上がったコンポートは、シンプルなスポンジケーキに生クリームと一緒にサンドすると、酸味が良いアクセントになったケーキの完成です。

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ルバーブコンポートのケーキ
ルバーブのメレンゲポット

コンポートを使って作れるデザートもう一つはメレンゲポット。

少し酸味を残したコンポートの上に、メレンゲをふかっと乗せてオーブンで焼き目を付けるだけの簡単デザートです。

ルバーブの酸味と甘いメレンゲが合わさって、どんどん進む軽いデザートです。

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メレンゲポット

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メレンゲの下にはルバーブが

おわりに

初めて購入した旬のルバーブ1㎏でしたが、余すことなく楽しむ事ができました。

ジャムやコンポートにしておけばヨーグルトやアイスにかけて食べても美味しいです。旬の今ぜひヨークシャーからルバーブを取り寄せて旬の味覚を目とお味で楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

Shikka