イ ギ リ ス 在 住 夫 婦 の 記 録

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【2020年版】ブリティッシュ・ベイクオフ 4週目はチョコレートウィーク

今年もイギリスの大人気番組ベイクオフが始まりました!

2010年に放送が開始されたベイクオフは、今シーズンが11個目のシリーズ11。

ベイクオフの番組解説は過去の記事をご参照ください↓

tash-tsubo.hatenablog.com

私はイギリスに来てからベイクオフをテレビを見始め、今回が3シーズン目。

今年は、各週の課題に合わせて毎週新しいお菓子作りに取り組む一人ベイクオフをしようと思っていますよ!

ベイクオフでは珍しいお菓子が登場するので新しいお菓子を知るきっかけにもなるし、参加者の発想力から新しい・気になる味の組み合わせを発見したりできるので、なんとも刺激的で勉強にもなります。

毎週新しいお菓子作りに取り組めば、私のベイクの腕前も上がること間違いなし!?ということで、各週の紹介と合わせて、一人ベイクオフの結果とブリティッシュ・ベイクオフ公式レシピを日本語訳してご紹介していきたいと思います。

4週目はチョコレートウィーク

チョコレートウィークも毎シーズン必ず開催されますが、当日の気温によってチョコが溶け始めたりテンパリングがうまくいかなかったりと結構難しいチャレンジ。

Bake offは外に設営した大きな白いテントの中にキッチンを設置し、そこで勝負が繰り広げられます。

外気と完全に遮断されてはいないので、当日の気温・天候に影響されやすいのです。

 

1つ目のチャレンジはブラウニー

さて、チャレンジ一つ目は、事前に課題を告げられ、参加者全員が練習の機会を与えられるSignature Bake(シグネチャー・ベイク)。

今回の課題は初心者でも簡単に作れちゃうブラウニー。

ブラウニーは粉、チョコレート、卵、砂糖といったシンプルな材料を混ぜたら型に流して焼くだけ。手順が少ないので初心者でもチャレンジしやすいし日本でもバレンタインデーのチョコレートスイーツとして大人気ですよね。

ただし!Bake offで作るブラウニーは普通に作っていたんじゃつまらない。

何層にも異なるフレーバーを重ねたブラウニーを作ったり(ブラウニー×チーズケーキ)、定番の四角型から離れて丸型で焼き、上にはメレンゲでデコレーションしてまるでケーキのような出来栄えにしたり…そう、Bake offでは定番を定番で出してはいけないのです。

しかし、挑戦者みんながとっても複雑なブラウニーを目指した結果、ほぼ誰一人として完璧な味わい、焼き加減のブラウニーを作れた人はいませんでした。

理想のブラウニーは表面はしっかり焼けて少しヒビが入り、でも食べると中身がねっとりとろけだすいわゆるGooey(グーイー)な食感がポイント。

焼き過ぎてGooeyさが無くなってしまったり、焼きが足りなくて全然固まらず、型から出せないままジャッジの前に出してしまう…そんな悲惨な結果でした。

今回ばかりは、普通のブラウニーを完璧に焼いて出した方がポイント高かったのじゃないかという考えが浮かぶほどでした。

 

テクニカル・チャレンジ

二つ目のチャレンジは、お菓子作りの腕前に加え、知識と経験を試されるテクニカル・チャレンジ。

課題はChocolate Babka(チョコレート・バブカ)でした。

Babkaって何???と参加者の頭の上にはてな?マークが浮かぶ状況でチャレンジはスタート。どうやらバブカは中近東の甘いパンで、ニューヨークに行くと良く見かけるそうです。見た目はマーブルチョコパンのような(日本のコンビニやスーパーにもこんな見た目のパンがあった気がする…)チョコレートソースを巻き込んだパンです。

先週のブレッドウィークに引き続き、またもパンを捏ねることになった参加者たち。

チョコレートソースも手作りしてパンを作っていきます。

私の今週の一人ベイクオフチャレンジはBabkaにしましたよ!

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焼く前の生地

パンはバターをたっぷり使ったブリオッシュのようなリッチな生地。

そこにチョコレートソースを巻き、ヘーゼルナッツを散らす。

生地は2本を交差させるように巻いていき、パウンド型で焼く。

焼きあがったら、シロップを塗ってしみ込ませる!!

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焼き上がり、シロップを塗ったあと

と~っても甘い、おやつパンでした。

しかしこれが病みつきになる程美味しくて、在宅勤務の間に毎日一切れずつ食べました。幸せな週でした~。

このパンは、作り方さえマスターすれば、中に巻く具材を変えれば好きなパンに変えていけると思います。ベリージャムにしたりホワイトチョコにしたり、チーズとハムで甘くないごはんパンにしても美味しそうですね。

下にレシピを乗せますので、ぜひ作ってみてくださいね。

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断面はこのような感じです

チョコレートバブカの作り方

公式レシピはこちら (英語)

材料(容量900gのパウンド型1本分)

チョコレートソース:

ヘーゼルナッツ 65g

無塩バター 100g

砂糖 150g

70%ダークチョコ 80g

ココア 40g

パン生地:

 

準強力粉 275g (=Plain flour)

イースト 5g

砂糖 25g

塩 小さじ1/2

全卵 2個

牛乳 50ml

無塩バター 80g(キューブ状に切って室温にしておく)

シロップ:

砂糖 100g 

 

手順

1. オーブンを200℃に予熱。

2. チョコレートソース作り。ヘーゼルナッツをオーブンで4~5分こんがりするまでローストする。全体を粗く刻み、その内半分は更に細かく刻む。

3. バター、砂糖、チョコレートを鍋に入れ弱火で溶かす。溶けたら火からおろし、ココアを混ぜる。きれいなボールに移し少し濃度が出るまで冷ます。

4. パン生地作り。粉にイーストと砂糖、塩を加える。入れる際、塩とイーストは離して入れる。

5. 粉の中央にくぼみを作り卵と牛乳を混ぜた液を入れる。全体が馴染むまで混ぜる。

6. 全体が混ざったら、一つずつバターを加え都度良く捏ねる。

7. バターを全て入れ終わったら、全体が滑らかになり、つやつやするまで捏ね続ける。途中とてもべたつきますが、捏ね続けると落ち着いてきます。

8. 作業台に粉を振り、生地を40×30cmの長方形に延ばす。長い面が自分側に来るように生地を配置します。

9. チョコレートソースを縁1cmを残して広げ、その上にヘーゼルナッツを全て散らす。

10. 生地を手前からゆっくりキツく巻いていく。巻き終わりが下に来るようにします。

11. 巻いた生地の両端2cmはカットしてキレイな部分だけ使う。ロールした生地を半分にカットする。この時、長い棒が2本できるよう、長い方向に向かってカットします。

12. カットした断面を上にして生地を置き、片方の生地の端を重ねたら少し押してくっつける。片方の生地にもう一方の生地を重ねるように乗せ、生地を網のように巻いていく。巻き終わりは生地同士を重ねて押してくっつける。

13. 巻いた生地を敷き紙を敷いたパウンド型に移し、布やラップなどをかけて乾燥しないようにし、室温で2時間又は2倍の大きさになるまで置く。

14. 発酵が終わる15分前位から、オーブンを190℃に予熱する。

15. 発酵が終わったら、オーブンに入れて15分、その後温度を170℃に下げて25~30分焼く。竹串を挿して生地が付いてこなければ焼き上がり。

16. バブカを焼いている間にシロップを作る。砂糖を小鍋に入れ、分量外の水を100ml加えて中火で溶かす。砂糖が溶けたら更に5分程優しく加熱を続け、シロップ状のとろみをつける。冷ましておく。

17. 焼きあがったバブカを型から出す前に、バブカが熱いうちに16のシロップを塗る。 手で触れる位に冷めたら型から取り出す。温かいまま、あるいは室温で頂きます。

 

生地の成型方法は完成品の形を知らないと正直難しく、ベイカー達も想像力を働かせながら作っていました。

こちら↓↓の動画の9:25頃に少し作っている様子が登場しますのでご参考になさってください。写真をクリックするとYoutube再生ページにアクセスできます。

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※チャンネル登録もぜひよろしくお願いします。

 

ショーストッパー チャレンジ

3つめのチャレンジ ショーストッパーの課題はホワイトチョコレートをメインに使ったケーキ。ホワイトチョコレートはチョコレートの中でも油分が多く、デコレーションや成型が難しいのだとか。特に当日はイギリスでも珍しい気温の高かった日の撮影だったそうで、温度の影響を受けやすいホワイトチョコレートを使ったケーキ作りは難航。

メインに据えた飾りがうまくシートから外れない!とか、途中で溶け始めて飾りが滑り落ちちゃう…なんてハプニングがありました。

そんな難易度の高いホワイトチョコレートのケーキを2段重ねのレイヤーにしたりと、ベイカー達は相変わらずチャレンジングです。

 

残念ながら4週目にテントを去ったのは、豊かな表情とリアクションが良いキャラだったSura。

シグネチャーベイクのブラウニーでは生地を厚く型に入れすぎたため時間内に全然焼けず、型に入れたままジャッジに提供したのは彼女でした。

また、ショーストッパーでのホワイトチョコレートケーキは、生地作りに失敗し生焼けに… 水を加えて作るホワイトチョコレートの水ガナッシュを生地に使っていたのですが、それが失敗の原因じゃないか、とのジャッジ・Paulの指摘でした。

ところで、今シーズンのBake offはコロナ渦の対応として実は全員泊まり込みで撮影。

イギリスでは、同居家族以外は室内で面会不可だし、2m以内に近寄ってはいけないので、このような対応はBake off以外にもいろいろなテレビ番組で採用されています。

このため今シーズンのBake off参加者は、各週のチャレンジに向けた練習を実際の撮影に使う器具とオーブンで出来ているという通常のBake offと比較すると恵まれた環境にあります。それにも関わらず、練習したハズの焼き加減を多くの人が失敗してしまうのは、ぎりぎりのところを責めているからなのか、あるいはプレッシャーと時間制限による何等かのミスが原因なのか…

とにかく、4週目を勝ち抜いた残り8名のベイカーの今後に期待です!

 

次回はペイストリーウィークです!

 

Shikka